外国人ママのための医療通訳養成過程 2010

「ことば」で「いのち」を守るプロを養成する

グローバル化が進む現在、日本に住む外国人は220万人を超え、家族の呼び寄せや国際結婚などにより日本で妊娠・出産・子育てをする外国人の数も増えてきました。しかし、日本での妊娠・出産には「ことば」の壁はもちろん、文化的な差異による混乱や戸惑いも多くあります。また妊娠から出産の場面では各機関での様々な手続きが必要なため、困難を感じている外国人の妊産婦は少なくありません。

当センターは2010年4月より英語での母子保健分野における専門通訳者派遣を行ってまいりましたが、この度、新たに中国語の通訳者を育成いたします。全講義にご出席いただき、活動の意思のある方を対象とした専門医療通訳者選考を通過すると、専門通訳者としてのセンターの認定を受け、ママを支援する医療通訳派遣事業で専門通訳者として活動することができます。

外国人ママのための医療通訳養成課程 中国語 (妊娠・出産期)2010年

日程 2010年10月15日開講(全11回予定) 次回開講予定はありません
時間 毎週金曜日開催予定 (10時から12時、13時から15時)
会場 キャンパスプラザ京都 募集言語・募集人数 中国語 25名  
参加費 全11講座 

対象・条件
・日本語・中国語で日常会話以上ある方
・センター認定の医療通訳者として京都で活動したい方
・性別・国籍不問
・外国人支援に関心があり、外国人ママを支援したい方


第1講座 母子保健における在住外国人の現状と課題
一般的在日外国人の現状について、母子保健における異文化(医療文化、患者文化を知る)外国人ママのための医療通訳派遣事業とは・・
重野 亜久里先生 多文化共生センター代表
高嶋 愛里先生  看護師・保健師 医療通訳コーディネーター

第2講座 医療通訳の理論 医療通訳倫理、守秘義務、自己管理
重野 亜久里先生 多文化共生センター代表
高嶋 愛里先生  看護師・保健師 医療通訳コーディネーター

第3講座 通訳技術
シャオチェン先生 ラジオパーソナリティ・会議通訳者        
通訳理論、通訳技術、語学指導 
ロールプレイ:同時通訳場面

第4講座 母子保健に関する医療知識
鞠 錦先生 医仁会武田総合病院 産婦人科医       
妊娠から出産までの流れ、専門知識 (妊婦健診、検査、母親学級人工妊娠中絶、分娩)妊娠各期のポイント(前期・中期・後期)
ロールプレイ:診察場面


第5講座    母子保健サービス
上領 孝枝先生 京都市保健福祉局保健衛生推進室保健医療課       
妊娠出産関連のサービス、 手続き(入院助産制度、乳幼児健診と予防接種)
母子手帳の使い方、多言語の母子手帳を入手するには
ロールプレイ:母子手帳

第6講座:母子に関する行政サービス
平野 徹先生 保健福祉局子育て支援部児童家庭課子育て支援担当課長 
外国人母子に関する制度・手続き 出産前の行政での具体的な手続き
出産後の区役所窓口手続き
ロールプレイ:出産育児一時金

第7.8講座 場面別ロールプレイⅠ・Ⅱ
健診、母親教室、制度説明、区役所

第9講座  事例研究 
谷口知子先生 有限会社キュアリンクケア(キュリカ)代表・看護師
医療現場での事例から・日本のママへのサポート紹介

第10講座 中国人ママの視点から 
中国・日本で出産経験のあるママから出産経験についての紹介

第11講座  腕ためしテスト・認定テスト


Point 1 即戦力を身につける養成内容!
現場で活動するために必要な知識と技術を全11講座(1講座2時間)にわたって各専門家が丁寧に指導します。

Point 2 専門医療通訳者の認定資格がもらえる!
養成課程を全て修了し、専門医療通訳者選考を通過すると多文化共生センターきょうとの専門医療通訳者として認定します。

Point 3 医療通訳を仕事に!
認定者を対象に1月よりセンターが実施する「外国人ママのための医療通訳者派遣事業(中国語)」において、有償で通訳依頼を受けることができます。(インターン期間あり)