スイス連邦における医療機関の通訳利用とその効果

 先日びわ湖国際医療フォーラムで「スイス連邦における医療機関の通訳利用とその効果」という報告をさせていただきました。朝からのセッションでの発表だったのですが、多くの方に参加いただきました。

 昨年12月の医療通訳を考える全国実践者会議でスイスの医療通訳制度について発表しましたが、今回は医療機関や患者サイドの視点から見た医療通訳について調べてみました。スイスのヒアリングでは、制度の素晴らしさもさることながら、多くの医療者が自身の専門性を発揮するために不可欠な存在であるという認識を強くもっていると感じました。そこで、どうしてこのような認識を持つに至ったのか?日本とスイスの違いは何であるのか、文化の違いなのか、価値観の違いなのかを明らかにしたく、BASS(労働社会政策研究事務所)が発行した「Einsatz und Wirkung von interkulturellem Übersetzen in Spitälern und Kliniken 」( BASS 2009)「Kosten und Nutzen des interkulturellen Übersetzens im Gesundheitswesen(BASS 2012)」を参考にしながら今回の発表をさせていただきました。

 

 この調査は、国の委託事業としてBASSが実施したもので、「通訳介入のメリット、コスト費用におけるデメリット」などをしっかり分析し、通訳が必要であるというエビデンスを明確にしています。こうした姿勢こそが日本と大きく違っているのではないかと感じました。単に感覚的に必要だというのではなく、しっかりと調査、分析し、根拠を明確することで医療者の認識も高まっているのではないかと感じました。(重野)

 

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「スイス連邦における医療機関の通訳利用とその効果」
びわ湖国際医療フォーラムで発表した報告の抄録です。
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