第2回医療通訳を考える全国会議(2007/2/18)


第2回医療通訳を考える全国会議 「ことば医療の未来」2006

2007年2月18日 10:00〜17:00
 日本各地で始まった外国人医療支援の活動は今、大きな広がりを見せています。日本に住む外国人が年々増加する中、多様化する彼らのニーズに応えていく為、 私たちに求められているものは何か、各地の医療機関、NPO、行政は様々な問題に直面しています。各地で蓄積されたノウハウの情報交換、新たな課題解決の 鍵を求め、第1回医療通訳を考える全国会議が開催されました。第2回目の会議では、前回認識された課題、また新たな活動の動きに焦点を当てて、課題解決に 向けた一歩進んだ議論をしていきたいと思っております。

会場:キャンパスプラザ京都
運 営 第2回医療通訳を考える実行委員会
主 催 特定非営利活動法人 多文化共生センターきょうと

後援 京都府医師会 京都私立病院協会 京都府看護協会 京都市 京都府 
協力 京都大学大学院情報学研究科  社会情報学専攻 石田亨 教授
助成 日本財団

全体会 多文化共生社会を拓くことばの支援の未来−国内外における電話通訳を取り組みから学ぶー

海外、日本での電話を利用した通訳サービスを通じて、その可能性と課題からことばと医療の未来のかたちを模索します。
「韓国BBBにおける携帯電話を使った通訳ボランティアの取り組み」 
 報告者:崔 美惠 Korea BBB Association
「米・ダラス公立総合病院における電話通訳の取り組み」
 報告者:村田旬世(Dallas County Hospital MSW) 

「日本における電話医療通訳の取り組み」
  報告者:重野亜久里(多文化共生センターきょうと)


分科会1-医療通訳・しくみづくり-地域に適した通訳支援システムとは

外国人医療における言葉のサポートのあり方を考えるとき、それぞれの地域に適した、或いは地域で実現可能な支援のかたちは必ずしも同じではありません。集住地域やそうでない地域とのニーズの違い、地域の協力団体の有無、人材や資金の確保など、地域によって状況や資源が全く異なっています。この分科会では各地のさまざまな支援のかたちから、自分たちの地域のニーズにあった、現状にあった支援システムを考えていきたいと思います。

「地域に適した通訳システムとは」
「限られた環境の中でのシステムとは」
コーディネイター  特活)多文化共生センターきょうと 理事長 重野 亜久里 
パネリスト(敬称略)
北信外国人医療ネットワーク(HIHI)
財)大垣国際交流協会 次長 井上秀夫
特活)愛伝舎 代表 坂本久海子
和歌山大学 システム工学部 宮部真衣・吉野孝
京都大学大学院 情報学研究科 岩部正明 


分科会2-医療通訳・人づくり〜学びたいこと・学ぶべきこと

医療通訳トレーニング・プログラムの現状、課題、今後の方向について、多様な視点から、プログラムを企画する人も、受ける人も、医療通訳について学びたい人も、共に議論しましょう。
「医療通訳ミニマム・プログラムと継続学習」
「医療の場面に応じた通訳方法と通訳レベル」 
「対象言語のネイティブ人材のトレーニング・プログラム」 
コーディネイター 
西村明夫(特活) 多言語社会リソースかながわプログラム・アドバイザー)  
パネリスト(敬称略)
高嶋愛里(特活) 多文化共生センターきょうと医療通訳コーディネイター) 
鈴木亮子(AMDA国際医療情報センター 事務局長) 
庵原典子(AMDA国際医療情報センター関西センター 事務局長) 
宇藤美帆(財)三重県国際交流財団)


分科会3-医療現場 (受け入れ)環境づくり -医療職種別の視点からみた外国人対応の現状と課題

日本語の通じない患者様への診療は医療機関内で、様々な専門職種が対応を行っており、さまざまな場面でことばのサポートが求められています。その中で、同じ専門性のある職種ごとに外国人のどのような場面で通訳を必要とするかなど、違いが生じているようです。 しかし、同職種間で外国人医療に関する情報交換が行える場は少ないのが現状です。ここでは、医療現場でのことばが通じないことから起こる問題を中心に、同職種・他職種間で在日外国人受診に関する現状と課題について情報共有し、職種間、医療関係者間の連携による外国人医療における課題解決の方向性を見いだしていきたいと思います。

事例報告
多地域の医療機関から、医師・看護助産師・地域連携の立場から、外国人診療に対する現状や取り組みを報告していただきます
対象:医療関係者/医療関係学生    ※外国人対応経験の有無は問わない
   ※グループディスカッションは、オブザバー不可
コーディネイター 公立甲賀病院 副院長、びわ湖国際医療フォーラム代表 井田 健
パネリスト(敬称略)
港町診療所 医師 澤田 貴志  
医療法人 尚志会 山田産婦人科 看護・助産師長 新實房子  
医療法人 医仁会  武田総合病院 地域連携室 辻野博幸

分科会4-医療通訳者のセルフケアについて考える

 医療通訳者のセルフケアについて考える分科会です。この分科会では、医療通訳者が、当事者の立場で医療通訳の現状について考えます。医療通訳の主な仕事は正確な通訳です。しかし医療通訳は他の通訳に比べて、物理的にも精神的にも通訳対象者との距離が近く、時には同じ言葉を話すものとしてのサポート・支援を期待される場面が少なくありません。近年、終末医療や精神疾患の通訳など深刻な医療場面の通訳が増えつつあります。しかし、通訳者として、どこまで支援できるのか、どこまで支援すべきなのかについてはまだ明確な答えはありません。また支援の中で通訳者自身のケアを忘れてしまいがちです。通訳者同士で事例を出し合うなかで、日常の業務で困っていること、悩んでいること、また医療通訳者の在り方について一緒に考えていきます。

対象:現場を持つ医療・福祉系通訳者限定(プロ・ボランティアを問わない)
※この分科会はオブザーバー参加は受け付けません

コーディネーター 医療通訳研究会(MEDINT)代表 村松紀子 
司会・進行 MINT代表   伊藤美保 
講師  兵庫県こころのサポートセンター臨床心理士 大澤智子
    ブラジル人医師 中萩エルザ


全体会 医療通訳のこれからを語ろう!

各分科会で行われた振り返り・共有・そしてこれからについて考えましょう。

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